不安を大きくできるなら、描く夢ももっと大きくできる。2年間かけて探したCTOがコルクと佐渡島にもたらしてくれたもの。


前回の投稿「CTOが参画&5年目に掲げるミッション。佐渡島が語る、これからコルクが実行していくこと。」に引き続き、代表・佐渡島のブログをお届けします。
 
– – – –
 
10月1日にCTOの萬田(@daisakku)がコルクに合流した。
 
萬田が僕に最初にくれたメールは、「エンジニアリングは任せてください」でも「コルクに参加するのが楽しみです」でもなく、「少しでも佐渡島さんの不安が減ったのなら良かったです」だった。
 
光は常に闇と共にある。
不安とともに希望もある。
僕はよく会った人から「明るい未来を思い描いてる」と言われる。僕もそう思う。明るい未来にするために、コルクという会社を起業し、努力している。未来を変える可能性に挑戦したいから、起業をして自分の人生のほとんどの時間をビジネスに費やしている。明るい未来を想像し、そのビジョンを社員、社会に提示することが、CEOとしての役割だと認識している。
sadyblog
明るい未来を思い描けるのは、誰よりも暗い未来を予想しているからでもある。このままイノベーションを起こさないと、作家が自由に作品を書ける環境がなくなり、作品を創るというのは副業、趣味としての行為になり、ヒットは運の産物となってしまう。作家が自分の心に問いかけて作品を創るのではなく、ヒットランキングをみて、調整して作品を仕上げることになってしまう。そんな未来を想像して、僕の心は不安でいっぱいになる。
そして、会社経営という行為の全てが初めてであり、そのことも僕を不安にさせる。
 
その全ての不安を心から追い払うために、思考し、仮説を立て、実行する。結果が出なければ、もう一度仮説を立てる。頭の中に思い描くことが出来た世界は、諦めなければ必ず道が見つかる。だから、明るい未来を思い描くことができる。
 

2年かかったCTOを探す旅。不安をもっと大きくできるなら、描く夢ももっと大きくできる。

 
その未来を一緒に見たい!そういう想いで多くの人はコルクに協力してくれる。僕の夢に乗ってくれる人がいるのは、すごく嬉しいことだ。
同時に、萬田のように、僕の不安を一緒に背負ってくれる仲間が現れるのも、すごく嬉しい。僕の不安をもっと大きくできるなら、描く夢ももっと大きくできるからだ。
僕の夢に共感してくれるエンジニアには何度か会ったが、夢を共有して、不安を一緒に背負おうとしてくれたのは、萬田だけだった。
萬田の合流は、CTOの合流以上の意味をコルクにもたらしてくれている。
 
CTOを探す旅は、2年ほどだった。池袋のコミュニティカレッジで「プログラミングを学ぶ」という講座を自分で開いて、他社のCTOにゲストで来てもらって、どんな能力を持つ人を見つければいいのかを知るところから始まった。
そして、色んな人に誰かいい人がいたら紹介してとお願いをして回り、深夜から色んな飲み会に合流したりしていた。インベスターZの取材で知り合った方が、コルクをすごく応援してくれていて、色々なところでコルクにぴったりのCTOがいないか聞いてくれていた。
それに渋谷でエンジニアのためのイベントスペースdots.を運営している鳴釜さんが反応してくれた。そこでの講演で、萬田に出会うことができたのだ。
 
萬田と一緒に議論していく中で、コルクのビジョンなどを再定義する必要を感じた。その結果出てきたのが、先週のブログに書いた言葉だ。

心に届ける

さらけだす
やりすぎる
まきこむ

 
内輪向けの言葉にしたくないと思っている時に、博報堂のクリエティブディレクターの三浦崇宏さんが議論の相手になってくれて、一緒に言葉を紡ぎだした。
 
4年という月日が経ち、関わる人が多くなってきた。その全ての人に助けられていると感じる。サラリーマンの時と一番変わったのは、感謝の念が強くなったことだ。
才能を引き出すという編集者としての僕の強みを、対クリエイターだけでなく、一緒に仕事をする全ての人のために使っていくことで、飛躍の5年目にしていく。


 


前回の記事:CTOが参画&5年目に掲げるミッション。佐渡島が語る、これからコルクが実行していくこと。
 
コルク契約作家の最新情報はこちら
コルク社員からのお知らせはこちら
 

コルクの採用
“心に届ける”
コルクは、作家の頭のなかにある世界そのものを、
本以外の形でもパブリッシュし、作家の価値を最大化することを目指しています。
作家の才能をファンが存分に楽しめるコミュニティを形成していくこと、
作家の価値を最大化することが私たちコルクのミッションです。