ツイートが原作の漫画も大ヒット!本業はエンジニア・shin5さんが22万フォロワーに愛される理由


mio-o_thumb_topはじめまして。今回のブログは、コルク代表 佐渡島の秘書、大野(@xmiooox)がお送りします!
秘書もブログ書くんですよ~。

コルクで定期的に開催しているSNSの勉強会。

様々なところで代表の佐渡島(@sadycork)が「クリエーターや編集者にとって、SNS(とくにtwitter)がいかに大切か」と公言していますが、なぜならそれは、私たちが「共感」を扱うプロフェッショナル集団を目指しているからです。

SNSという場所でどうしたら共感が生まれて、熱を帯びていくのか。それを学ぶための一つの取り組みとして、SNSで人気の方を招いてお話をお伺いしています。

今回は、twitterフォロワー数が22万を超えるshin5さん(@shin5mt)をゲストでお招きしました!若い女性を中心に人気のshin5さんなのですが、ご存知でしょうか?

22万超フォロワー shin5さんってどんな人?

 

まずはこのツイートを。

 

…なんと……なんと甘いんでしょう!!!

さらにツイートを拝見すると、子育てのこと、奥様との幸せな日々が……。

バタバタと息子を育てながら働いている私としては「こんな男性が果たして世の中に実在するのか!?」と疑ってしまうほど(ごめんなさい……)に、家族への愛に溢れているshin5さん。

そんな「理想の旦那様」はたちまち若い女性を中心に人気となり、ツイート内容が原作となった漫画『結婚しても恋してる』は累計18万部を突破とのことで、こちらもすごい人気です。

日常を切り取ったほっこりツイートが話題のshin5さんがどんな方なのか、なぜtwitterで22万以上のフォロワーを集めたのか。実際にお話を聞いてみたくなった佐渡島がDMを送ってみたら快いお返事をいただけた(実在した!)ので、早速その人気の秘訣を聞いてみました。

  1. shin5さんが使いこなすツイートの型
  2. twitterだけじゃない インスタで切り取る日常とは
  3. ネットから生まれる新しいクリエーター像

shin5さんが使いこなすツイートの型

 

ー早速ですが、フォロワーが増えだしたきっかけは何だったんですか?

shin5_thumbshin5 : 本業はエンジニアなんですが、職場のネタをつぶやいたり、ちょっとした隙間時間を見つけては面白ネタを呟いていたんです。あとは、家族のことも。そうしているうちに、リツイートされることが増えてきて。僕のツイートに「妻と結婚する前」というワードがよく出てくるのですが、これもその頃に思いだしてツイートしたものです。

 

ー甘い……! でも、ツイートする話題に困ることってないですか?

shin5_thumbshin5 : 家に帰ったら子供が3人いて、妻がツンデレなんですね。そうすると、もう毎日が面白いことだらけなんです(笑)。140字に収まらなくてつぶやけずに下書き保存しているツイートもたくさんあって。いつかどこかで消化できたらいいなって思っているんですけど。

 

ー現実世界も甘いんですね……!そんな日々の中でも、反響の多かったツイートはどんなものなのでしょう?

shin5_thumbshin5 : LINEでの妻とのやりとりを切り取ったものですかね。以前、皆既日食の時の会話をアップしたことがあったんです。

shin5_thumbshin5 : この時、3万人くらいフォロワーが増えました。

 

ー一度に3万人もですか!?

shin5_thumbshin5 : はい。ビックリしました(笑)
こういう会話をもっと見たい!と思ってくれた人が多かったんですね。その後もじわじわとフォロワーが増えていきました。このような型は、今まで自分がツイッターで面白いと思って見ていたものから影響されているんだと思います。

 

ー他に、人気が集まった理由はなんだと思いますか?

shin5_thumbshin5 : そうですね、きっと悩みを抱えている方に、共感していただきやすいのかもしれません。僕はちょっと人と違う形で結婚をしたので……

shin5_thumbshin5 : シングルマザー、再婚、双子の出産など、同じような境遇で悩みを抱えている方から、特に関心が高かったのかもしれません。

 

ー確かに、そうかもしれないですね…。境遇が違っていてもshin5さんのつぶやきは共感性を生みやすいな、と思うのですが、実は工夫されていることってあったりしますか?

shin5_thumbshin5 : 「妻」というところを「君」とか「大切な人」と置き換えてツイートすることもあります。そうすると、彼氏に言ってほしくて、女の子がリツイートしてくれたりするんです。以前「お前のツイートのせいで彼女がうるさい」って、高校生の男の子からツイッター上でクレームを言われたことがありました(笑)。

 

ーなんだかほっこりする話ですね。どうしたんですか?

shin5_thumbshin5 : その高校生と会話しましたよ。「彼女と仲良くないの?」って聞いたら、「そういうわけじゃないけど、好きだっていうのは言いづらい」っていうんです。「言えばいいじゃん」って言ったんですけどね。

 

ーしっかり会話するんですね。

shin5_thumbshin5 : たまにしますね。自分の場合、匿名アカウントで顔出しもしてないので、実在しないんじゃないかって思っている人もたくさんいるみたいです。

 

ーすみません、思ってました……。

shin5_thumbshin5 : ですよね(笑)。それを逆手にとって、キャラ作ってみようかなって思った時もあったんですけど、考えてみても全然面白くなくて。やはり、等身大というところが大事なんだと思います。

twitterだけじゃない インスタで切り取る日常とは

 

ーinstagramも頻繁に更新されていますよね?

shin5_thumbshin5 : twitterとは違う角度から、写真で生活を切り取るツールとしてとてもいいなと思っています。インスタから僕を知って、「twitterをフォローしました」「漫画買いました」と言ってくださる方もいて。それぞれ違う良さがあるので、面白そうなSNSは取りあえず使ってみています。

 

ーtwitterとどういう風に使い分けているんですか?

shin5_thumbshin5 : 妻や子供のこと、どんな生活をしているのかなど、匿名アカウントだからこそ気になるみたいで質問をもらうことがよくあるんです。なので、家族で出かけたところとか、食事とかtwitterよりも身近に感じてもらえるような写真をアップしてますね。顔はうつしていないんですが、子供も登場してます。

 

 

ーハッシュタグを拝見すると、 #PR とついているものもありますね。

shin5_thumbshin5 : 企画などでご一緒させていただいた企業と、お仕事をさせてただくこともあります。例えば、カップル・家族の写真撮影サービスを日本全国で展開しているLovegraphという会社があるのですが、そのアンバサダーを務めています。他にも、カップルアプリの「Between」を妻に薦められて使い始めてから、利用者数が爆発的に増えたとかで、運営会社の方に声をかけられ、公式アンバサダーとしてイベントに参加するだけでなく、イベントの企画やディレクションにも携わらせていただいております。 僕が関わった人と、僕をフォローしてくれている人の価値観が一致して、幸せな繋がりを生むようなことができたらなと思っています。

 

ネットから生まれる新しいクリエーター像

 

ーフォロワーはどんな人たちだと思いますか?

shin5_thumbshin5 : 最も多いのは、「結婚したらこうなりたい」と思ってくれている高校生・大学生の方が多い気がします。その他には、年下の旦那さんがいる女性や、シングルマザーで結婚を考えているような方。主婦の方。片思い中の男性、女性もいますね。

 

ー漫画からフォロワーになった人もいますか?

shin5_thumbshin5 : たくさんいますね。ツイートが原作となった漫画『結婚しても恋してる』を読んでから僕のTwitterを見つけてくれた人は、「漫画のキャラじゃなくて本物がいる!」と気づいてくれたりもするようになりました。

 

 

ー漫画は累計18万部以上とお伺いしました。すごい数字ですね。

shin5_thumbshin5 : 僕もびっくりしています。約1年間で18万部ですからね。本当ありがとうございます。
最初は、オンラインとアプリで漫画が無料で読めるPixivコミックで連載していまして、僕のツイートのイメージと、白虎さんの描くイラストがぴったりと合ったことや、担当編集者さんと展開をたくさん相談したこと、ほかにもいろんな組み合わせがうまくいって、オンラインのスマホ漫画ではなく、書籍としてたくさんの方に手に取ってもらえたのかもしれません。

 

ー本業がエンジニアだとおっしゃっていましたが、原作者を職業にするつもりは?

shin5_thumbshin5 : 本を出版することは僕のメインにはならないと思うんです。仕事をして、家に帰って家族と幸せに暮らす。その延長に何かがあればいいなと思っていて、本業がすごく忙しいのは正直どうにかしたいので、落ち着いたら転職をと考えているんですけど、本業として作家になるということは今のところ考えていませんね。

 

ー「他のキャラクターを作ってみよう」と思ったこともあるとおっしゃっていましたが、今後なにかキャラクターを生み出したい、という気持ちはありますか?

shin5_thumbshin5 : ありますね。たとえば、高校生だったころの自分をキャラクターとして、今実在するとしたらこんなツイートをするだろうな、といった男子高校生アカウントとか面白いんじゃないかと思ったりします。
でも、僕は芸能人でも小説家でもライターでもない、ただの一般人。でもtwitter上では22万人のフォロワーがいて知っている人も多いから、時として叩かれやすくもあるんです。
先ほどお話したように、無理をせず等身大でいるからこそ応援してくれている人がたくさんいて励みになっているので、家族との生活を大事に働いていこうと思います。

ーその等身大の姿勢だからこそ、Twitterで人気が集まっているんですね。
shin5さん、ありがとうございました!

 


さて、shin5さんのお話はいかがでしたか?

私個人のお話をすると、Twitterの個人アカウントは昔から持っていたものの、しっかり使い始めたのはここ1年ぐらいのことで、それまでたいしてツイートもしていませんでした。

なので、「面白いことをつぶやかなければ!」と身構えてしまったり、宣伝的なツイートが増えていってしまったりと、Twitterって難しいなとまだまだ感じている最中です。もしも、今の私に22万人ものフォロワーがいるとしたら・・・つぶやくことを躊躇してしまいます。

「油断すると淡々と過ぎてしまう毎日を、Twitterを使ってちょっと楽しくしてみる」

肩の力を抜いて等身大で取り組まれているから、お会いしたshin5さんはtwitterを楽しく続けられるんだと今回のお話を聞いて感じました。
そう捉えてみたら、仕事をして子育てをして家事をして……と、ドラマティックとは言えない私の日々の生活でも、楽しさを書き留めておけるツールなのかもしれません。

日常の楽しさを書き留めるといえば。
つい先日、コルクの所属作家のこやまこいこさんの娘さんの入学式のエピソード。

可愛らしい、素敵な等身大だなぁとしみじみ。私の大好きなツイートです。

今回のshin5さんの勉強会では、「共感」を作る等身大の大切さを学ぶことができました。
コルクでは勉強会を何度か開催していますが、来てくださった皆さんの使い方は人それぞれ。その中でも、楽しく続けられる方法を見つけていくことがやっぱり大事なものなんだなぁ、と思いました。
shin5さん、お越しいただきありがとうございました!