コルクにいると出会える、”編集者”の枠組みを超えた仕事たち


こんにちは!
コルクのマリモ(@marimo_cork)です。

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イラスト:羽賀翔一さん(@hagashoichi)

前回のブログ、『「編集者になりたい」というだけの甘い気持ちでコルクへ入った私が体験したこと』読んでくださった方ありがとうございます^^

文章を書いて公開したら、思ってもみなかったくらいの反響が来て……こんなに褒められたのは中学の読書感想文コンクール以来なのでとても嬉しかったです!(わーい)
そのくせに、後編の公開が約二ヶ月もずれこんでしまい申し訳ございません。。
1年半前に、「編集者になりたいな~。じゃあここのインターンやってみよ、佐渡島さんって人すごそうだし」
という甘い気持ちで応募したコルクのインターン。今なら、この時の自分を張り倒してやりたいですね。
「甘すぎる!」って。
 

作品づくりの打ち合わせや、作家さんに「締め切りですよ!」と言うことばかりが編集者の仕事だと思っていた私が、この1年半の間にコルクにいて学んだことは「作家や作品に寄り添う」ということの大切さ。そして、楽しさ。

コルクがどうして「エージェント業」なのかという意義を少しずつ、理解できるようになりました。
その意味を、より実感したのは今年の9月の間ずっと開催されていた安野さんの原画展と、同時発売の画集の制作進行を担当していた時のことです。
今日のコルクのブログでは、その時のお話をしようと思います。

作家・安野モヨコはじめての大規模な展覧会と画集制作

「安野モヨコ」という作家の名前を聞いて、まずどの作品を思い浮かべますか?

1995年からフィールヤングに掲載されていた『ハッピー・マニア』でしょうか。
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アニメ化・ドラマ化もされ、多くの働く人々にに影響を与えた『働きマン』
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もしかしたら、少年マガジンで連載されていた『花とみつばち』が強く印象に残っている男性陣も多いかも?
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少し若い世代なら「なかよし」に連載していた女の子が大好きな可愛さのつまった『シュガシュガルーン』
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それとも、「イブニング」で連載され、映画化もされた『さくらん』かもしれません。
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こうやって振り返ると……安野さんの作品って、本当に、幅広いんです!
20代前半から、いくつもの出版社から作品を世に送り出していた作家・安野モヨコ。

つまり、展覧会開催や画集制作にあたり、最初の難関となったのは様々な出版社にいる、「昔安野モヨコ担当だった編集さん」たちを尋ねて、原画や情報を集めること!!

講談社や祥伝社や集英社…、過去に連載していた様々な出版社の方々とやり取りをしました。さらに、画集は小学館から出していただくのですが、実は小学館から安野さんの本を出すのは今回がはじめてのこと。
そのすべての出版社と連絡取り合ったり、各編集部や倉庫に保管された原画を引き出したり…などを担当したのが私たちコルクの仕事でした。

加えて、画集だったら掲載作品を確認して、「この作品も載せたいです!!」という要望を伝えたり。それで、単行本未収録の「月光ヒメジオン」「よみよま」のイラストも収録することができました。
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展覧会の会場デザインは、パルコさんや吉田ユニさんが作り上げていくのですが……恐れ多くも、「こうして欲しいんです!」と、たくさんお願いしてしまいました。

安野さんは連載中の作品を描くことで忙しいので、会場デザインまで監修してください! というのは現実的ではありません。
だから、「安野さんなら、どう展示したいのか」を代わりに想像して、伝えていくのがコルクの役割。

もちろん、過去の作品にも思い入れがあって、それぞれの作品のファンの方にも楽しんでもらいたい(私は安野さんの着物ガールや、晩菊の挿絵が大好きなので、個人的にはその作品をたくさん飾りたい思いでした…)。
でも、何よりも「今、連載しているものをいちばんに知ってもらいたい」と思うはず。

そこで当初予定になかった『オチビサン』の作品コーナーをつくることをお願いしたり、
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『鼻下長紳士回顧録』のコーナーではカラーの原画はほとんど展示させてください!とお願いしたり…。
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『鼻下長』の漫画原稿は、それだけでまるで一枚の絵のようになる美しさをもっているので、カラー原画に加えてぜひ!展示させてください!!
それから、旦那さんである庵野監督の会社カラーさんがつくったこの鼻下長の動画も飾れませんか??!

と、鼻息荒くお願いしました。

最終的に総展示数が200点を超えるボリュームに…!


安野モヨコ展STRIP! 鼻下長紳士回顧録 – Spherical Image – RICOH THETA

こんなことも考えていいの?”編集者”という枠組みを超えたコミュニティプロデューサー

9月1日、展覧会のはじまる日の前日には関係者を招待した内覧会が開催されました。
じつはその日が、安野さんが実際の展覧会場を見るはじめての日。

私は、朝からドキドキと緊張していました。

実際に、展示をみた安野さんには、すごーーーく喜んでいただけました…!
安野さんにとって、自分の作品をひとつひとつ振り返っていく機会となったそうです。
内覧会が終わって、安野さんに「ありがとう」と言われたときには、いままでのあらゆる苦労が吹き飛んでしまいました。

ちなみに、余談ですが安野さんが会場へ訪れる少し前に、背の高い男性がひとりで一生懸命さくらんのコーナーで作品をみているのを発見しました。あまりに普通にいるので、びっくりしましたが、旦那さんの庵野秀明監督でした。笑

そんな私の、いまの仕事のモチベーションは3年後の安野モヨコのデビュー30周年をどう盛り上げるかを、考えることです。
それは、私がコルクに入った頃に想像していた”編集者”という枠組みを超えた仕事。
コルクで働いていると、自分が想像もしなかったことに出会える楽しさや、面白さが次々と現れます。
「えっ!こんなことも考えていいの?仕事にしてもいいの?」って。

まだまだ、私は見習いの編集者兼プロデューサーですが、もっともっと…『働きマン』の松方のようにバリバリと仕事しこうと思います!!楽しみながら!

マリモ(@marimo_cork