あの話題のロバート秋山の動画シリーズはここから生まれている! 編集者集団としてのコルクに迫る


あたしは仕事したなーって思って 死にたい松方弘子 (安野モヨコ『働きマン』

「俺の敵は、だいたい俺です。」南波六太 (小山宙哉『宇宙兄弟』

「一流になれないものを目指してどうすんの。そんなの無駄な努力だよ。」−神代圭介 (三田紀房『インベスターZ』

 

…漫画や映画、小説の主人公が発した名言、きっとみなさんも好きなもの、勇気をもらえるもの、ありますよね。

ではみなさんはそんな、名言が生まれた瞬間を目撃したことはありますか?

 

私はあります。

 

「他人様の服を剥ぎ取る覚悟がないのなら おしゃれなんてやめなさい」

(トータル・ファッション・アドバイザー YOKO FUCHIGAMI)

痺れますね。私は万年おしゃれ難民なので精進したい次第です。

 

はじめまして。メインは法務、その他諸々を担当している半井(なからい @shionakarai )です。

私はコルクで契約書を作ったり、経理をしたり、電子書籍を作ったり、それをどう売るか考えたり、バックオフィス全般を見ながら会社の中の仕組みをどう作るかを考えたり、社長とケンカしたり、果物を剥いてみんなに食べさせたりしています。

さて、いきなり動画を紹介してしまいましたが、みなさまこちらご存知でしょうか?

今YouTubeの動画を中心にじわじわとその人気と話題を集めている、ロバート秋山さんの「クリエイターズ・ファイル」です。

「あれ?この人秋山さんそっくり」とみなさん一度は勘違いしてしまうほど、毎回秋山さんのなりきりっぷりが凄いコンテンツです。

 

「憑依芸」「憑依芸人」と言われるほど、誰かになりきることについて超一流の秋山さんが、毎回「誰かはわからない、でもどこかに絶対いそう」なクリエイターになりきって、その世界観を表現するために、ロケ場所を探し、メイクや衣装にもこだわり、インタビュイーに合わせて超一流のカメラマンさんに依頼をして、でもインタビューへの回答は毎回その瞬間に出てきた言葉をそのまま活かして作っているこのコンテンツがいかに面白くて、人に紹介したくなるかは、見ていただければ説明不要でしょう。(だいぶ説明したけど)。

 

しかし。なぜコルクのブログでロバート秋山さんの人気動画の話をしているのか?
私がお笑いが好きだからという理由で趣味の話をしているわけではありません。

 

それは、秋山さんと一緒にコルクが大真面目にこのコンテンツを作っているからです!!!
(先の名言が生まれた瞬間に立ち会えた理由は、そういうことです。)

ヒットコンテンツが生まれるプラットフォームは、どこにある?

コルクで編集している作品『宇宙兄弟』『インベスターZ』などなどは、講談社の「モーニング」というプラットフォームから誕生しました。

現在フルカラーで復活中の『シュガシュガルーン』「なかよし」をプラットフォームに。「モーニング」は25万部、「なかよし」は10万部を超える人気雑誌です。
でも最近、コルクでも話題になったWeb漫画『情熱大陸への執拗な情熱』は「オモコロ」で掲載されていたり、縦スクロールの漫画『ReLife』がNHNさんの運営する無料漫画アプリ「comico」で配信されて大人気となりアニメ化されるなど、話題になる作品の裏側では、プラットフォームそのものが誕生しています。

さて。このロバート秋山さんによる「クリエイターズ・ファイル」はどこで誕生したか、ご存知でしょうか?

 

実は、「honto+」というフリーペーパーと、honto電子書籍ストアがプラットフォームとなり、配信されているものなんです。

 

冒頭のYouTubeをご覧になった方は「フリーペーパー? 動画コンテンツなのに?」と思われるかもしれません。が、「クリエイターズ・ファイル」は、動画コンテンツではないのです。というと語弊がありますね。正確には、動画もあるし、読むコンテンツでもあるのです。生の舞台やテレビを通した映像で発表するのではなく、お笑いを文章で表現するという試みを、秋山さんも楽しんでくださっているそうです。

DSC01487ハイブリッド型書店サービスhontoと、honto提携書店の丸善、ジュンク堂書店、文教堂をPRするフリーペーパー「honto+」。毎月第1木曜日から、紙版は10万部以上がhontoポイントサービス実施店舗で配布されています。

コルクはいったい何をしている会社なのか。もちろん、作家さんのエージェント、という一面があります。でも「クリエイターズ・ファイル」というコンテンツの編集や、それを1つの企画とする「honto+」という媒体自体の編集も、コルクの仕事の一つなんです。

 

コルクを説明するときに私は、「編集者がいることが強みです」と言うことがあります。契約作家さんの作品に関するお仕事の依頼だけではなく、作家さんと一緒に作品を作れるからこそ、作品、コンテンツを使った新しい広告やサービスの作成や編集をコルクに依頼していただくことも多く、「honto+」の編集はそのわかりやすいケースだと思っています。

編集というコルクの強みを活かせると同時に、作家さんにとっても新しい媒体を提供出来たり、本屋さんという場所も活用することが出来たり……と、色々な方向に価値を作り出すことが出来ているお仕事だと思っています。

「honto+」ってどんなプラットフォームなの?

「honto+」が創刊されたのは2013年の7月。創刊準備から含めると、3年間以上携わってきました。バックナンバーを並べると。こんなに沢山!

DSC01438▲表紙どーん!

DSC01454▲紙版を手に取っていただきたい理由、裏表紙の森川葵ちゃんは表紙とは別の表情!

 

表紙に写真を使うか、イラストにするか、イラストは誰にお願いしよう? 表紙に登場してもらうなら誰がいい? デザイン、アートディレクションは? 何を掲載しよう、誰に書いてもらう? 小説? エッセイ? マンガは? ……そんなワクワクすることをずっと、コルク副社長の三枝を編集長として、コルクの柿内や外部の編集者さん、ライターの山内宏泰さんたちと協力しながら考えて作ってきました。

10万部という部数を刷ることが出来るのは、全国に書店を持つhontoグループならではのこと。

「ハイブリット型総合書店 honto」さんのPRをする冊子なのですが、つまりそれは「本好きの人に楽しんでもらえる情報とは?」ということにも行き着きます。

つまるところ(本が大好きな)我々が作りたいコンテンツは? 読んで楽しいコンテンツは? という願望を、毎号実現させてもらっているお仕事でもあります。(hontoさんの懐の深さを感じますね。。。)

ロバート秋山さんの「クリエイターズ・ファイル」舞台裏は?

作家さんと一緒に作品を作ったり、ファンコミュニティ作りにかかわるお仕事が多いコルクの中で、まるまるひとつの冊子の編集はちょっと珍しいお仕事。「honto+」の編集でなければ体験することの出来ない、デザイナーさんやアートディレクターさん、校正・校閲の会社さんとのやり取りや、出張校正などが沢山あります。まさにゼロから「作っている」瞬間に立ち会えることが楽しいです。

 

例えば冒頭で紹介した「クリエイターズ・ファイル」の撮影は、毎回秋山さんからどんな言葉が飛び出すかわからないというワクワクと隣り合わせに、我々スタッフは緊張感に包まれています。なぜならいつ秋山さんの世界に放り込まれるかわからないから!

動画撮影中、秋山さんから(演技上の)スタッフという設定で話しかけられたりする可能性があるので、撮影中は全員、必死に笑いをこらえながら、一秒も気が抜けません。
DSC01497湯どころ旅館「銀風の塔」グループ CEO 大垣節子さんと、社員のみなさん。のはず・・・? (;つД⊂)ゴシゴシ

 

また先日行った表紙の撮影中、編集者の三枝がぼそりと「すごいよねぇ」と呟きました。私はモデルの森川葵さんの可愛さにメロメロになっていたので「はい、可愛いですよねえ」と返してしまったのですが、「いや、それもそうだけど、まさにhonto+を作ってる瞬間なんだよね、今が」と言っていたのが印象的です。(と同時に自分のすっとぼけた答えが恥ずかしくなりました)

モデルの森川葵さん、アートディレクションをお願いしている装丁家の名久井直子さん、カメラマンの高橋宗正さんを中心に作り上げているこの表紙のクオリティは、(お前何やってんだと突っ込まれそうですが)はい、自慢です。
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honto+の多彩すぎるラインナップ!

ところで、本はお好きですか?私は大好きです。もしあなたが本が好きであれば、「honto+」にはきっと楽しめるコンテンツがあるはずです。一部ご紹介しますと、こんな感じ。

 


◎伊坂幸太郎さん「それが好きならばこれも好きではないでしょうか」

タイトルの通りなのですが、小説家の伊坂幸太郎さんが、この作品が好きな人はきっとこの作品も好きではないか、と思われた2作品を紹介してくださる連載でした。

漫画『シグルイ』と『ヴィルトゥス』をあわせたり、映画『エグザム』とミステリー小説『ダレカガナカニイル』などをあわせたり……。まるで、伊坂さんの本棚や頭の中を見せていただいているようで楽しみな連載でした。スクリーンショット 2016-07-26 8.01.03 PM▲伊坂さんが紹介されたことを、出版社さんが作品のページで紹介くださったことも!

 


◎山崎ナオコーラさん「ボーイミーツガールの極端なもの」

山崎ナオコーラさんによる、連作恋愛小説です。「うん、恋がしたい」

人気多肉植物店・叢さんに毎号多肉植物を選んでいただき、その写真と組み合わせた誌面を作りました。連載が単行本として発売された最初の作品です。(出版:イーストプレス)
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ああ、まだまだ、文章なのにシズル感たっぷりの伊藤比呂美さんのエッセイ『ウマし』とかこんな風にあだち充作品を読むのか! と発見させられる阿部和重さんの『漫画覚書』とか、名久井さんに「これ、半井さんぽいね」と言われて照れたさよならポニーテールさんの1ページ漫画『放課後れっすん』とか、丸善やジュンク堂の書店員さんに毎月自作の棚を紹介していただいている『この棚がすごい』とか、倉本美津留さんと全国の書店員さんたちと一緒に作った『本屋さんで探す「明日のカルタ」』のこととか、ドットDNPで実際に行った阿部和重さんと伊坂幸太郎さんの合作小説『キャプテンサンダーボルト』のイベントのこととか…………まだまだ語りたい魅力が沢山あるのですが、そろそろ文字数が多すぎて広報に怒られそうなので、みなさん、あとはバックナンバーをダウンロードしてご自身でご確認ください。。。

バックナンバーはこちらから。

 

そして、あらためてチェックしていただきたいのがこちらです。
ロバート秋山の「クリエイターズ・ファイル」

onokoujiro

まもなく公式サイトがオープンするそうです。いったい何が出てくるのか……乞うご期待!!!
公式SNSはこちら
Twitter(@creatorsfile
Facebookページ 

 

というわけで、今まであまりちゃんと説明してこなかったかもしれない、コルクのお仕事、「honto+」のご紹介でした。
全国の書店で読者の方とつながることのできる「honto+」で「こんなことやりたい!」という企画があれば、ぜひコルクまでご相談くださいませ〜。

 

<追記>
文中に出てくる「作家さんのエージェントとしての仕事」について詳しく知りたい方は、社員佐伯の書いたこちらのエントリーをどうぞ!

私がこの記事を書いたのはお笑いが好きだからというだけの理由ではないのですが(好きはめっちゃ好き。めっちゃ好き。)ただただ好きなものについての愛を語る物販スタッフの記事もあります。